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結論から言えば、実業で身を起こし成功したこの大富豪は自分が何か始めるときの資金は自分で稼ぐべきだ、ということを指摘された。

親の遺産を元手に株式投資をやろうなどということは邪道である、というのである。

私もこの考え方には賛成だった。自分で貯蓄のひとつもできない人間に投資をやる資格はないと思っていたからだった。

また株式投資は「お金を働かせる」ことであるが、問題は「自分が働く」ことはどういうことかを考えろということだった。

自分の本業は何か、自分のライフワークは何か、自分の社会的使命は何か、そんな観点から考えるときに若い時期から株式投資を本業にすることは好ましくない、とも言われた。

私自身はこの時代から20年近くもたって、経済や金融、そして投資に関する考え方はかなり変わったが、自分の天職を追及するという姿勢は本当に大切だと思う。

若い頃は自分が縁のあった仕事に没入し、そこで得られた経済的な富を投資にまわしなさい、というのがこの大富豪の考え方だった。

このときに私は、仮に生活していくための十分なお金が手元にあるとしたら、自分は一体何をするだろうか、何を生きがいにして生きていくだろうかと考えた。

つまりお金のためでなく働くとしたら、一体何をするだろうかということだ。

そう考えているうちに、自分の天職が何かということが少しずつ見えてきた。

その意味で、このときの大富豪との問答は自分の仕事を発見するための重要なインセンティブとなったのである。





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