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2007.10.08 冬が来た
九州に帰った私は、大学院入試に向けてさらに勉強を続けた。

東京であと二年(修士課程)の学生生活を続けることが両親に負担をかけてしまうことは明白だった。

父親は何も言わずにその進路をとることを許してくれた。

私は奨学金とアルバイトだけで生活費を賄うつもりでいた。東京だから時給の高いアルバイトもきっとあるだろう。

卒業が近づいてきても、今いる大学にはあまり未練はなく、次に自分を待ち受ける未来のことばかりを考えた。

あれほど好きだった彼女のことも恋愛感情は薄れてきていた。ただなんでも話せる貴重な存在である彼女がいなくなる生活というのもイメージできなかった。

大学時代の四年間は自分にとっては長すぎたかもしれないが、貴重な四年間であったことは確かなことだ。

少しも無駄がなかった。たくさんのサークル活動に取り組み、たくさん勉強した。人間関係も普通の大学生よりもはるかに多くの人と関わり、そこから色んなことを学ぶことができた。

季節が秋を過ぎ、私は大学での最後の冬休みを迎えた。

実家に帰って、両親に今後の展望を語ったが、実際に自分が学者として世に出ることができるとは思えなかった。

就職を先延ばしにすることになるだけなのか、それとも大学院に行っただけの価値ある未来を開くことができるのか。

全ては数ヵ月後に始まる東京での生活にかかっている。

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